宇多田ヒカルさん、小袋成彬くんとの座談会に寄せて


2018年6月27日

宇多田ヒカルさん、小袋成彬くんと、座談会をしました。なるべくお二人に光が当てられるように、心を配りながら、参加したつもりです。



五月四日。ベルリンから帰国して二週間が経ち、おぶとひさしぶりに会ったとき。

「行き慣れない場所に行こう、」との彼の提案で、お互いの住所の中心点にあたる町で待ち合わせ、蕎麦を食い、歩いて東京駅を越えてお濠を辿りながら二人、多くの海外旅行客と共に、初めて皇居正門を目にし、日比谷公園をぐるりと散歩し、桜田門を抜けて国会前を右に向かい、最高裁を横目に国立劇場を通って半蔵門に着き、誰もいないホテルのカフェで陽が沈むまで、述べ六時間半、話しました。

(ちなみに行き当たりばったりに歩いたこのコースは、とてものんびりできて良かったので、休日のお散歩にお勧めです)

会話の中で、いくつかヒカルさんの話題になったことをきっかけに、後日、その話をあらためて三人でしようということで、座談会へと結ぶ話になったのでした。ヒカルさんともすでに、お会いしたことがあったので、冒頭からうち解けた雰囲気なのはそのためです。あとヒカルさん本人が、本当にフラットに、人と人、として接してくれる方だから、ということが大きい。出会った初めっからそうでした。



本日発売の、宇多田ヒカルさんの新譜『初恋』、特設サイトにて、公開されています。

座談会はとくに時間制限もなく始められ、結局2時間半にわたって話しこみ、ほぼ全文の2万7千字近くを書き起こしてあります。構成こそ、読みやすいように入れ替えたものの、口調は空気感と肌ざわりが感じられるよう、そのままの形で残すことを心がけました。

座談会サイト http://www.utadahikaru.jp/zadankai

楽しんでいただければさいわいです。

酒井一途


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